1月 24th, 2012

職人仕事

火曜日, 1月 24th, 2012

「ドングリと文明〜偉大な木が創った1万5000年の歴史」(日経BP社刊 ウイリアム・ブライアント・ローガン著 山下篤子訳)という本があります。内容は副題と帯にあるように「古代西欧文明から、ダヴィンチの絵画、大航海時代の帆船、日本の縄文文化まで、1万5000年人類の歴史は、常にドングリの木=オークと共にあった!!」というものです。中にオークを使った建築物、帆船、樽ほかさまざまな製品を作ってきた職人の話が出てきます。第2部のオークの時代 樽職人についてこんなことが書いてあります。少し長くなりますが引用します。
「樽作りを筆頭とする職人仕事の素晴らしさは、脳と手と感情を同時に働かせるところにあった。仕事の完成の妨げになるハードルがあり、職人の知識と記憶と行動からなるノウハウでそれを克服しなくてはならなかった。記憶と理性と技能は神が人間にあたえた三つの贈り物であり、この三つを同時に活動させることは、人間になり、人間でありつづけるために必要な条件のひとつなのかもしれない。
職人の手仕事は忍耐力を鍛える。忍耐力は、容易には思いどおりにならない材料に何度も取り組むことによって養われる。(中略)忍耐力は喜びの母である。(中略)忍耐力のある人は待ち、聞き、期待し、希望をもち、育て、気づかう。忍耐力のない人は要求し、怒り、急ぎ、思いこみ、軽率で、すぐあきらめ、忘れ、文句をいい、疑い、混乱する」
付け加えることはありません。