第18回 高湯温泉【福島県】

高湯全景 標高約750m。吾妻山の東麓にあり、福島盆地を望む。古くから山形の最上高湯(蔵王温泉)、米沢の白布高湯(白布温泉)、そしてここ福島の信夫高湯(高湯温泉)は「奥羽三高湯」と呼ばれ、湯量豊富な湯治場として栄えてきた。三高湯のうち、現在も”高湯”を名乗るのはここだけだ。
 平成19年には開湯400年を迎えた。江戸時代から「鳴り物は一切禁ず」という取り決めがあって、その教えが連綿と守られてきたため今も繁華なところは一切なく、静かな環境が保たれている。標高が高いから夏でも爽やかで、野鳥のさえずりが本当に心地よい。

 
 
 
 
磐梯吾妻スカイライン 福島市内から磐梯吾妻スカイラインへ向けて車でグングン上って行くと、温泉街の相当手前から硫化水素臭=硫黄の匂いがしてくるのが分かる。これが温泉街の真ん中辺りにある高湯温泉共同浴場「あったか湯」まで来ると、さらに匂いは増して、ゆで卵を思わせるような独特の匂いが漂う。周辺には自然湧出の源泉が10ヵ所ほどあり、いずれもが硫黄泉。硫化水素を多量に含んでいるために、源泉近くは時には致死量に達することもあるという。そんな、いかにも温泉地らしい匂いが強く立ちこめているのである。

 
 
 
 
 
高湯源泉 この10本の源泉を合わせると、毎分3158リットルという豊富な湯量だ。高湯には9軒の旅館と1軒の共同浴場しかないから、かなり贅沢。そしてこれら自然湧出した湯はそのまま各旅館へ向かう。これが本当の意味での”かけ流し”である。

 
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
あったか湯あったか湯 例えばあったか湯の駐車場から下の谷間を見下ろすと、源泉のひとつがあるのが見える。この源泉から湧き出したお湯が、木製の湯樋や分湯箱を通してそのまま浴場施設に向かっているのが分かるのだ。無論、季節や天候などで温度が変わるから、樋の蓋を開閉したり分湯箱で湯量を増やしたり絞ったりして浴槽の温度が適温になるよう温度調節をしている。高湯の入浴施設はみんなこうした真正直なお湯だから、浸かり甲斐もあるというものだ。

 
  
 
 
 
 
 

高湯の湯 各旅館はそれぞれに露天風呂が多く、白濁した、見た目にもきれいなお湯を堪能することができる。内湯にしても窓を開放しているところが目立つのは、硫化水素ガスを抜くためだ。シルバーをはじめとしたアクセサリー類を黒くするので、入浴時は注意したい。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 また何分、小さな温泉地なので旅館以外は「ドライブイン清水屋」というお土産屋兼食事処が1軒あるのみ。しかしここもなかなか本格的。もともと豆腐屋だからその旨さは定評があり、手づくりの小麦饅頭や自家製トコロテンも名物となっている。
 せっかくここまで来たのだから、磐梯吾妻スカイラインのドライブもしたい。高湯温泉から土湯峠へ吾妻の山並みを縫うパノラマコースで、平均標高1350mからの絶景が続く。4月から11月まで営業される、期間限定の爽快ドライブコースだ。

 

 
◆泉質◆
酸性-含硫黄-アルミニウム・カルシウム-硫酸塩泉(硫化水素型)

◆効能◆
慢性皮膚病、慢性婦人病、切り傷、やけど、糖尿病、神経痛など

<所在地>
福島県福島市町庭坂字高湯

<問い合わせ>
高湯温泉観光協会
024-591-1125

公式ホームページ
http://www.naf.co.jp/azumatakayu/

<アクセス>
電車:JR東北新幹線・福島駅からバスで約40分
車:東北自動車道・福島西ICから約18km

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